akamano’s diary

はてなダイアリーから引っ越した放置ブログです

BRM429埼玉600kmアタック最上川レポート(前編)

東北1700でいっぺんに5つもブルベを走ってしまったため(最後にGPSが水没してデータが吸い出せなくなったりしたし)、すっかり更新が滞ってしまったがいい加減にぼちぼち再開しようかと。

「東北1700」とは、オダックス埼玉主催の連続ブルベ企画である。600km、200km、200km、300km、400kmのBRMを間を開けず連日で開催し、東北を一周するというもの。詳しくはこちらを。

元々、海外のブルベ界には200km,300km,400km,600kmというSuper Randonneurの取得に必要な全てのBRMを1週間で開催するというちょっと頭のおかしいイベントが存在し、"Hell Week"と呼ばれていた。今年は日本でもヘルウィークを開催する動きが活発で、同じGWに九州でAJ福岡主催の「ヘブンウィーク」、お盆にはAJ北海道主催の「パラダイスウィーク」(このネーミングがまたひねっている)がそれぞれ合計1500kmで"Super Randonneur in a Week"を企画している。しかしオダックス埼玉の東北1700は名前の通り、200kmが一つ多い。主催者のリュウさんが2年くらい前から試走して暖めていたコースだそう。

途中はちゃんと宿泊するできるだけの時間が空いているので、PBPのように1000kmオーバーの距離を寝ずに走らなければいけない、というわけではないのだが、ブルベではいつも最初の100kmを越えるともうはやく帰りたい〜と思っているヘタレなので、最初の600kmでイヤになってしまうのではないかとかなり心配だった。

また、今回はスタッフも全員走るということでドロップバッグのサポートは無し。かといって宿泊荷物を背負って走るほどの脚力もない。どうするかというと、宅配便で宿泊先のホテルに荷物を送っておき、朝に次のホテルにまた送り出す、というのを繰り返すのだ。いわば自営のドロップバッグ。もちろん、ウェアはコインランドリーで洗濯。しかし、宅配便の配達は通常翌日になってしまうので、200kmや300kmの日は次のホテルに間に合わない。仕方ないので、荷物を2組用意しておき、それを2つ先のホテルに送るようにするのだ。

まずは、この荷物の準備が最初の難関だった。自転車で運ぶ荷物はなるべく減らしたいのだが、例えば雨具をドロップバッグに入れてしまうと自転車に乗っている間はその雨具は使えなくなってしまうので天気予報を睨みながら何を持ち運ぶか、何をドロップバッグにいれるかを慎重に検討しなければならない。また、GPSや携帯電話の充電器、簡単な工具、潤滑油などはもちろん、1000kmを越えて走っているとタイヤにも問題が発生する可能性があるので、予備のチューブやタイヤ、チェーンも荷物に入れておく。

今年のGWは前半晴れ、後半雨という予報だったので、3つめの200kmまでは雨が降らないと信じて雨具はとりあえずドロップバッグへ。泥よけはドロップバッグには入らないので、最初から付けて走ることにする。寒さが予想されるので、念のため冬用ジャケットを防水袋に入れてサドルバッグにくくりつける。

2セットの荷物をどこからどこに送るか、というので頭がこんがらがってしまったので、こういう表を作って整理した… こういうのを頭の中だけで出来る人はすごい。

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というわけで、まずは最初の600km、429アタック最上川から。

29日が最初の600kmスタートで、スタート地点はいつもの豊水橋。まず、Aセットの荷物を自宅から600kmのゴール秋田に送付し、埼玉に移動して入間第一ホテルに前泊。前夜祭はAJ静岡から参戦のY田さん、いずみさんとごくごく控えめに。

予報通り、朝はいい天気。続々と参加者が集まってくる。この600kmは国内では一番早い時期なので、SRを確定させるために600kmだけ走るという人も多そうだ。

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ブリーフィングしてスタート。
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風向きにも恵まれて、かなりのハイスピードで走ったつもりだがやっぱりeijitomさんのような速い人には千切られてしまった。それでも下ハンドルを持ってかなりがんばった。後から考えるとこれがまずかったのかもしれないが、走り始めて2時間くらいでいきなり左膝が痛くなってしまった。まだ最初の600kmの、そのまた最初の20kmしか走ってないのに…

しばらくだましだまし走っていたのだが、シューズのストラップがかなり緩いままだったことに気づいたので締め直してみたらかなり楽になった。微妙にポジションがずれてしまっていたようだ。

PCまでが遠いので、途中で休憩。あつがりのtakeさんがアイスボトルを作る程度には暑い。
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僕もアームウォーマーを外して日焼け止めを塗る。既に貯金が2時間以上できている。やはりかなりのハイペースだ。
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PC1、98km。暑い。
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PC2までは緩い登りなのだが、ここでまた痛みが出てきてしまった。なんとかPC2には辿り着いたが、どうしたものか。流石にペースは落ちて、貯金は3時間。
困っていると、応援?にきていたさとうさんに痛み止めの薬を頂いた。できることならこれに頼らないようにはしたいが…

膝とは別に、なにやら眠気で頭がぼけて怪しくなってきたので日陰で休憩。熱中症になりかけかもしれない。
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膝も回復せず、休憩を挟んで走る。
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ここで、twitterで聞いたアドバイスに従い、ちょっとサドルを上げてみることにする。5mm程あげてみた。
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なんとなく、楽になった気がする。

沿道の桜が綺麗。
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菜の花も。
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以前ここに何かで来たときにはここに自販機があったような気がするのだが…
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日が傾く中、最初の本格ヒルクライム、勢至堂峠へ。10%の看板がお出迎え。
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一番上はトンネル。
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反対側。
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一度下った後、黒森峠へ。ここもトンネル。日は暮れそう。

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PC3。日が落ちると急に寒くなってきた。カップ麺投入。
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今回はスタッフ列車が後ろの方で回収車よろしく走ってくれていて、安心感があった。
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この時点で貯金が4時間あったので、次の米沢でホテルに泊まれると判断。ドロップバッグは送っていないが、コンビニの軒先やファミレスで仮眠するよりは遙かにマシ。風に恵まれたとはいえ、ブルベの途中でホテルなんて初めてだ。Y田さんに泊まるホテルを聞いて、同じホテルを電話で予約。運良く部屋は空いていたので、あとは大峠を越えて米沢に行くだけ。まずは喜多方へ下る。

夜景ポイント。naderamanさんによると恋人坂というらしい。リア充スポットかよ!
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大峠は、もう一つの白布峠に比べればプロフィール的には大分緩いようなので、最後のコンビニもスルー。

夜桜が咲いてた。
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しかしさすがに400m以上アップの峠で、膝も本調子でなく途中の自販機で休憩。していたら、スタッフ列車に追いつかれ追い抜かれてしまった。
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トンネルがいくつも連続するが、これが最後。naderamanさんはこの電話ボックスで寝たことがあるらしい…
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米沢側に出たら、気温がいきなり低くなっていてビックリした。
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下ってPC4には日付が変わる前に到着。クローズは4時半なので、急げば3時間は眠れそう。この先の長旅を考えるとありがたい。
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飯を調達してホテルにチェックインすると、既に到着していたkazさんがロビーにあるPCを睨んでいた。GPSの調子が悪くルートが消えてしまったのでダウンロードしなおしているのだという。ビバクラウド
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自転車もホテルに入れさせてもらえたので安心。着替えはないがまあ雨に降られたわけでもないし、広げとけば乾くだろう。
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飯を腹に入れて、iPhoneもモバイルブースターから充電。さすがにACアダプターは持ち運んでいない。
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シャワーを浴びて即寝。ブルベの最中に、暖かい布団で眠れるなんて思ってもみなかった…これがコース設計者の愛か……

(続く)