BRM421青葉300km沖縄レポート
去年は知人の結婚式で残念ながら参加出来なかった、何故かVCR青葉主催の沖縄ブルベに行ってきた。今年は200kmと300kmがあったのでどちらか散々迷ったのだが、結局長い方がオトクということで?300kmにした。
コースは本島をほぼ一周。深夜0時スタートなのでそれだけで難易度は高い。しかも天気予報は雨。
さすがに前日早めに沖縄入りの必要があるので、金曜は有休を取って午前中に自宅を出発。飛行機輪行用のOS-500にパッキング。
自転車持ってく人結構いるなあ、と思っていたら、twitterのTLに導かれて[twitter:@ymp128]さんに遭遇。今まで宇都宮ブルベで名前はよくお見かけしていたのだが、挨拶したのは初めて。同じく荷物預けのカウンターで[twitter:@muauan]さんにも遭遇。
昼飯を空港で食おうと思っていたのだが、あまり時間が無いのでそこら辺の何の変哲もないカレー屋。今回はJAL便なのでいつも行くANA FESTAは無い。
ウワンさんと景気づけにビールで乾杯!
今回は旅行会社の飛行機+ホテルのパックだったので座席指定ができず、窓際席は諦めていたのだが乗ってみたら運良く窓際だった。飛行機の楽しみは窓際かどうかで倍ぐらい違う(個人的に)。まあ、エンジンのすぐ横だったけど。
金曜日に沖縄入りした人の話では土砂降りの雨だったらしいのだが、僕が着いたときには上がった後のようだった。
しかし、天気予報は降ったり止んだりなので全く油断は出来ない。
自転車は無事手渡しで出てきた。
ここから沖縄唯一の鉄道(モノレール)ゆいレールで移動する。
日本最西端の駅らしい。
観光用なのか、前方後方の展望席がある。かなり混雑していた。
県庁前駅で下車。輪行袋を担いでホテルへ。
部屋で自転車を組み立て。今回初めて使うBlack Diamondのヘッドライト。今まで使ってたPetzl Tikkaは完全防水でないので、エネループの端子が錆びて難儀していたのだ(実用上は問題なかったが)。
深夜スタートなのでさっさと飯を食って寝なければならない。近くで沖縄そばを食える店をネットで探して突撃。
ボトルに入れる水と補給食も調達。今回はダブルボトル。
で、19時半に就寝。3時間は眠るつもりだったが、実際は2時間半で目が覚めてしまった。どう考えても睡眠不足なのだが仕方ない。深夜スタートはやはり難易度高い。とりあえず、雨は降っていないようでいきなりモチベーションが下がるのは避けられて一安心。
着替えてスタート地点に向かう。ホテルからはすぐの那覇市街。
1000km以上移動して電源を入れたので、GPSがなかなか衛星を補足しない。
スタート地点のコンビニ。これはスタッフの方に撮ってもらった写真。
出走サイン。
今回はスタートするのが十数人ということで、かなりこぢんまりとしている。見知った方も多い。
AJ福岡代表のダンゴ虫さんは今回も懲りずに?リカンベント。
[twitter:@hayavusa]さんがかなり遅れて登場、仕事が終わってそのまま来たとのこと。それで300km走るのだからすごい。しかもツール缶を忘れてピンチらしい…
ホイールのテンションがバラバラでやばいらしいのでスポークレンチを貸したのだけど、シマノ完組用だったので合わなかった。ちゃんと走れるのだろうか?
ブリーフィング後、車検して出走。
最初はゆっくりと後ろの集団にくっついていく。
最初は東に向かい、与那原からは北上。
PC1までは市街地で割と平地で、追い風にも助けられてスピードが乗り、途中から僕が前に出て引っ張るつもりがいつのまにか一人旅に。ただし信号はかなり多い。
先行していたダンゴ虫さんの集団も途中で抜いた。
金武湾をぐるっと回って、宜野座村に入ったあたりから多少のアップダウンがあったが、4番手くらいで辺野古のPC1に、3:00過ぎに到着。ここまで72kmで3時間なので、結構いいペースだ。
ふぃりっぷさんともう二方が先にいた。雨はまだ降っていないが路面は完全にウェット。
気温・湿度ともに高いのでアイスボトルを作る。
沖縄っぽいおにぎり。
休憩していると続々と後続が到着。人数が少ないので、ほぼ全員集結してしまった感じに。
なんだかんだいって30分近く長居してしまった。次の区間は眠気+やんばるの森のアップダウンがやばいというのに…
先行した数人を追いかけて出発。しかしすぐにちぎれてしまった。
そして予想通り眠気がきた。気温が高いので危険。どっか休めるところはないかと探していたら、バス停?なのか分からないが屋根のついたベンチを見つけたので急行。数分横になるだけで再出発。雨が時々ぽつぽつきていたので、とりあえずレインパンツだけ履く。
その後雨がかなり強くなり、暑いのだがやむなくレインコートも着た。さらに暑い。
5:00を過ぎて周囲は明るくなってきたのだが、雨は強くなったり弱くなったり。眠気も収まらず。
そんなときに、屋根付きベンチのある売店を発見。迷わず飛び込む。
ここでは15分位横になった。何人かに抜かれた気がする。
このあたりはヤンバルクイナの生息地らしく、今日のような天気だと遭遇確率が高いらしいのだが、一度も発見できなかった。この写真はふぃりっぷさん撮影。
明るくなるにつれ眠気は薄れてきた。助かった。
急な下りで一旦標高0まで降りたところ。安波の集落のあたりで補給。その後、同じくらいの高さまで登らされた。
風車。
空を見ると雲間が広がってるようにも見えるのだが、なかなか天候は回復しない。
親ガメ子ガメ
8:30頃、やっとPC2の奥共同店に到着。先行はやはり数人だが、ふぃりっぷさんはもういなかった気がする。(後から聞いたら、時間調整して7:00の開店ほぼ同時に到着したそうだ)
自転車を外に置いて店に入ろうとしたら、急にすごい雨が降ってきて、急いで軒下に自転車を移動。やれやれ、まだ許してもらえないらしい。
ここはコンビニではなく、朝7時から営業している雑貨屋さん。むかし、地元の名士が私財を投じて作った店らしい。日用品や食料品が一通りそろっている。他に何もないところでは貴重な存在なのだろう。
しかし、あたたかいお弁当などは置いてないのでパンをもそもそと食べる。あとコーラ。テーブルと椅子があったのがありがたい。
そうこうしているうちに、後続が次々にやってきて、またもや全員集合状態に。
hayavusaさんはスポークレンチを借りたらしく、ホイールのテンション調整をしていた。ろくにテンションの無いホイールで百数十キロ走るというのもあれだが…
ここでもやっぱりまったりとしてしまって、9時頃出発。200m弱の山を一つ越える最中に先行したリカンベントのダンゴ虫さんを抜く。やはりリカは山ではつらそう。
本島最南端の辺戸岬に寄り道できそうだったが、その元気もないのでスルー。沖縄本島の西側へ出た。ここから先は平地なのだが、行きが追い風だった分帰りは向かい風…
雨は一段落したと思ったのだが、突然強くなり、ちょうどいいタイミングで出てきた共同売店に雨宿り。なかなか楽はさせてもらえない。
10:30頃、道の駅ゆいゆい国頭 で10分ほどトイレ休憩。このあたりまで来ると辺境感は無く安心できる。
今更写真を見て気づいたが、これはヤンバルクイナだったのだな。
あとチェーンが完全にオイル切れだったので注油。どうせこのあとも降られるのだが。
出発した直後、何をしようとしたのか忘れたが路肩に寄って停まろうとした時に、タイヤが滑って右側に落車してしまった。ほとんどとまりかけのスピードだったし雨で滑りが良かったので逆に怪我はなかったのだが、滑るのは完全に予想外だった。沖縄の道路は滑りやすいとは聞いていたが、ここまでとは。下り道でなくてよかった。
しかし、落車の衝撃でリアディレイラーのハンガーが内側に曲がってしまい、変速がおかしくなってしまった。インデックスの再調整でなんとか復活。
大宜見村から、島々の間を橋で渡る。晴れていれば綺麗そうな砂浜。
屋我地島から本部半島に渡るワルミ大橋。このあたりはそういえばブリーフィングでマラソンコースと被ってると言ってたなあ、というのを思い出す。(パイロンが置かれていた)
ものすごい横風で前輪がふらついて怖かったのだが、左右を見るとなかなかの景色。
橋を渡ると今帰仁村。そういえば今帰仁城跡には行ったことがある。そのときはバスだったがまさか自転車で来ることになろうとは。
PC3に12:40頃到着。221km。腹がかなり減っていたのでガッツリ食べた。
あとから到着したhayavusaさんが、すぐそこでパンクしたとのこと。タイヤのビード部分が何故かバーストしていた。チューブを交換してもそのままでは駄目そうなのでタイヤブートを供出。
またもや30分位ダラダラして出発。この先はひたすら広い国道を走って那覇まで帰るだけ。しかし向かい風がつらい。雨は止んだようだ。
腹が満たされて気温が上がってくると、今度は眠気がやってくる。途中で厳しくなったのでバス停で休憩。
ひたすら国道58号を南下していると、回復したと思った天気がまた悪化。結構な雨が降ってきた。そんな中で、恩納村と読谷村の間の丘を登っていたときにまた路肩に停まろうとして滑って落車してしまった。今度は注意していたのだが、どうやら苔で滑ってしまったらしい。
今度も怪我は無かったのだが、あとから見たら結構な痣が右膝に残っていた。あと、また似たようなこけ方をしたので、ディレイラーハンガーが更に狂ってしまい、インデックス調整では治らなくなってしまった。変速は出来るがいくつかのギアが使えなくなってしまい、かなり不便… 諦めて先を急ぐ。
山を越えたら今度は渋滞峠。
こんな状態が延々と続き、しかもさっきの落車があるのでうかつに路肩を走る気にもなれず、かなりつらい。雨も強くなったり弱くなったり。まだ明るいうちに通過できて良かった。(時間ギリギリだった人はここを強い雨の中、暗くなって通ったらしい)
そして17:35、ゴール。303km。結局制限時間よりは2時間半ほど余裕があった。PC1までで稼いだのが大分効いたようだ。
しかし今回はここで終わりではなく、ちょっと離れた場所にある受付まで行ってブルベカードを提出しなければならない。「てんぷす那覇」という建物だったのだが、着いてからが分かりにくく迷ってしまった。
ゴール手続きをしてやっと本日のブルベ終了。腹が減っていたのでいろいろ頂く。ただしホテルまで自走しなければならないのでビールはもうちょっとお預け。
このあと、今回のメインイベント(ブルベは前座)である宴会があるので一度ホテルに戻って体制を立て直す。自転車がまずドロドロなので、コンビニでタオルとギャッツビーを買って拭き掃除し、新聞紙を床に引いた部屋へ。レインウェアも干しておく。
そして大浴場でサッパリ。レインウェアを脱いで気づいたのだが、大きな湿疹がいくつも出来ている。途中から無性に痒かったのはこれだったのか。なにかアレルギー物質でも含まれていたのかと思ったのだが、帰って調べたらこれがいわゆる「あせも」らしい。確かに湿気が高い上に汗も大分かいたので、条件的には最悪だったのだろう。いくらアソスの最高級レインウェアでも通気性が追いつかなかったようだ…
着替えて外に出てみると、すごい大雨になっていた。これは、今走ってる人たちは大変だろうな…と思っていたら、道路の反対側を自走で宴会会場に向かうふぃりっぷさんを目撃。
まずは酒を飲む前に沖縄そばで胃壁を保護。
次に、店に行く前に受付会場で0次会。
ダンゴ虫さんから先日走った大村300kmブルベのブルベカードとメダルを頂いた。
隣の店に移動して宴会。200kmの部に参加されてた方も集合し、とっても楽しい宴でありました。また、交友の輪が広がりました。
こういう酒がまさかあるのかと思ったら、店主の直筆らしい。
無事落車もせずホテルに戻ってツイッターをいじってたら寝落ち。翌朝は遅い時間に飛行機を設定しておいたので、チェックアウトギリギリまでダラダラ。荷物をホテルに預けて昼飯へ。特に考えてなかったのだが、「アメリカンステーキ」という単語がTLにあったので、検索して隣駅の老舗らしいステーキハウスへ。
なにやら今は無き下北沢の某店を思い出させる雰囲気。
レアを注文したら、本当にレアで出てきてちょっとビックリ。味はまあ、値段相応といった感じ。
結局、晴れた沖縄の空を見ぬまま帰りの空港。雨も降ったり止んだりだった。
雲の上は晴れていた。(当たり前)
今回は、ブルベ的には雨の深夜スタートでかなり難易度が上がったものの、宴会を十分楽しめる余裕が残っていたのでよかった。沖縄の道とうまいものを堪能できた。VCR青葉スタッフには本当に感謝。