akamano’s diary

はてなダイアリーから引っ越した放置ブログです

BRM1008中部1000km中部一周レポート(1日目)

(前日準備編から続く…)

1日目(PC1〜PC4)

この日のつぶやき

朝5:30起床。朝飯は消化の良いものを多めに。ゆっくりしていたら出遅れ気味になってしまった。着替えて出発。

スタート地点の光明寺運動公園。ブルベカードとクイズポイントの問題を受け取る。

ブリーフィングでは、数十キロ無補給の区間があるので、常におにぎり1個をポケットに入れておく位で、という注意事項があった。

他の方々もさすがに荷物が多い。バックパックを背負っている人も多い。僕は背中にものを背負ってしまうとすぐに体がへたってしまうことが分かっているのでバックパックは使えない。

8時になって、スタート。果たして完走できるのだろうか…。

スタート〜PC1木之本

スタート後しばらくは岐阜市内を走るのだが、平日の朝8時ということでかなりの渋滞。しかも一斉スタートだったので、かなりの大集団になってしまっている。二段階右折などでも時間を取られる。平均時速はおそらく20km/hを大きく下回ってしまったはずだ。国道を離れても、幅員の狭い道で自動車に気を遣いつつ走らねばならない。

リカンベントの方もいた。

市街地を抜け、揖斐川沿いに走り始めるあたりからようやく走りやすくなった。同時に標高も上がりはじめ、だんだん貧脚の僕は集団から離れて後方に。

これは横山ダム。

平和。

途中空腹を感じたので、昨日コンビニで買っておいた補給食を食べる。八草トンネルまではあと50m位の上り。

その直後、坂内川上の集落のあたりで、GPSのルートとメインの道路が違っていて迷う。どうも、地図上ではまだ建設中の道になっていたようだ。先行する人も後から来る人も、左の新道の方を進んでいく。キューシートには特に指示はないのでおそらく左が正しいのだろう。GPS通りの道を途中で引き返してコースに復帰。そのとき、「シークレットポイント分かりましたか!?」と声をかけられ、あれこれまでにシークレットPCなんてあったっけ、と動揺する。ブルベにおいてはコース上にあらかじめ知らされていないシークレットチェックポイントを設ける事があり(ショートカットなどを防ぐため)、当然そこのチェックも全て受けないと失格になってしまうのだ。ここまでで特にそういうチェックは受けていないため、見逃していたのかと焦ったのだ。このまま行ってしまったら1000km走り終わった後で失格ということにもなりかねない。

しかし、後から来た人に聞いてもそういうポイントはなかったという。どうもさっきの人は八草トンネル出口のクイズポイントのことを勘違いしていたのではないかと思われる。クイズポイントというのは、正式なブルベのルールにあるのかどうかは不明だが、「コースのショートカットを防ぐために通過確認が必要なのだが、有人のチェックポイントを長時間設置するのが難しいような場所(山の上とか)において、その場所に実際に行かないと分からないようなクイズを用意しておき、その解答をゴール地点で確認することにより通過確認とする」チェックポイントの事である。最近は携帯でぐぐったりするとあっという間に答えが出てしまうような事も多く、コース設定者には厳しい世の中になったものである。とりあえず、先に進む事にする。

で、ここが八草トンネル。約3kmと長い。出口に描いてある動物は何か、というのがクイズポイントのクイズなのだが、これは正直、正確な名称が分からない…。鳥なんだが、何という鳥なのか。とりあえず「トリ」とだけメモして下りに入る。

最初は直線区間で60km/h出るが、すぐにコーナーが連続するようになりスピードは落ちる。さらに向かい風。トンネルをいくつかくぐり、下りきって木之本大橋のループを270°回転したら、PC1のセブンイレブン木之本インター店。ここまでの距離、95km。まだ十分の一も走っていない。

やはり、周囲からも「渋滞してたから、PC1でいきなりタイムアウトかと思ったよ」という声も聞こえてきた。

ファンタオレンジがあったので思わずゲット。500mlでは残すかと思ったが思ったより体が乾いていたようで一気に飲み干してしまった。

PC1木之本〜PC2加賀

PCスタート直後、賤ヶ岳トンネルを抜けると目の前に湖が。海かと思って撮影したのだがどうも琵琶湖だったようだ。考えてみたらまだ内陸である。

この区間はひたすら国道8号を走る。キューシートのポイントがたった1箇所しかない。

前半はトンネルと大型車の連続で排ガス吸いまくり。北陸本線が通るトンネルの上を通って、滋賀県から福井県敦賀市に。トンネルをいくつか抜けると今度は本当の日本海が見えてきた。海沿いの上り坂で車幅が狭いところに大型車がビュンビュン通るので肉体的にも精神的にも疲れる。



最後に武生トンネルを抜けて下ると、後半は60kmのド平坦コース。完全平坦なのは、全行程1000kmを通してここくらい。やっと楽をさせてもらえると思ったら、向かい風でそうはいかなかった。最初は元気が良かったのだが、段々だれてくる。そして、早くも眠気が…。うーむ、1日目からこれではまずい。そんな中、途中信号待ちで車に乗ったスタッフのK村さんに声をかけられる。全体の中では真ん中ぐらいじゃないか、とのことだった。途中、武生大橋を渡る交差点でコンビニ休憩。天気は下り坂っぽく、雲が垂れ込めてきている。やはり予想通り雨か……


なおこれは後でGPSログを見て分かったことなのだが、185km地点からPC2まで20km位にわたり何故かGPSトラックログがほぼ1秒おきに記録されてしまっていた。通常は、移動距離などによって自動的に適切な間隔で記録するモードにしてあるのだが、これだと無駄にメモリを消費してしまう事になる。現地ではそのことに気づかず、翌日メモリ残容量を見て驚くことになるのだが…。原因は未だ不明。そういえば、この区間では何故か高度(ELEVATION)が表示されなくなっていた。それも関係しているのかもしれない。

PC2に到着したのは17:20頃。距離は195km。もう日が沈んで暗くなりかけている状態。肉まんと押し寿司のおにぎり、暖かい飲み物を補給。赤飯おにぎりをジャージポケットに。既に200km走っているので、GPSの電池を交換。また、ツイッターでフォローしている、AR中部スタッフの[twitter:@maruyoyo]さんに認識された。

17:50頃に出発するころには完全に暗くなっていた。


PC2加賀〜PC3七窪

暗くなってしまったのでろくに写真も残っておらず、記憶もあまりない。大きな峠は無いが微妙なアップダウンはある。途中怠くて2回休憩した。内灘大橋近くの商店には何故かテントとテーブルいすが用意してあったので中休止。やれやれと思っていすに腰を下ろしてコーラを飲もうとしたら、なんかのセンサーが反応したのか、スピーカーから耳障りな音楽が流れてきてゲンナリ

この休憩の直後あたりに、ぽつぽつと冷たいものが一瞬落ちてきて焦るが、このときは長続きしなかった。

PC3到着は20:55頃。距離は273km。クローズは1:44なのでだいぶ貯金は出来た。やっと能登半島の付け根までやってきた感じだ。いい加減寒くなってきたのでアームウォーマーを取り出して装着。スーパージャンボ焼きそば?を食ってる人を見かけて食欲を刺激されるが今後のことを考えて自重する。雨が降らないうちに出来るだけ先に進みたいので、補給もソコソコに20分位で出発。次の区間のどこかで仮眠を取らなければならなさそうだ。



PC3七窪〜PC4輪島

スタート直後にいきなり上り坂があって萎える。

途中から雨が降り始め、もはや雨具を着た方がいいと判断したのがちょうど志賀町に入るあたり。街灯を見つけ、ゴアテックスのレインウェア上下とシューズカバーを付ける。今回は、雨が長丁場になると踏んで、パールイズミの安いやつではなく多少かさばるがモンベルのサイクルレインジャケットとパンツを持って来ていた。レイングローブだけは、一度中をぬらしてしまうともう乾かすのは絶望的なので、後々に備えて温存しておくことにする。サドル後ろのダイナパックにもレインカバーを装着。


15分ほどのロスで再出発。

仮眠場所をはっきりこことは決めてこなかったので、仮眠するのによさげなバス停を探しながら走る。が、なかなか眠気の山とのタイミングが一致しない。こういう時に優柔不断な性格だと自分の首を絞めることになるのはよく分かっているはずなのだが。

周囲に人家や明かりが少なく、雨風が凌げそうなバス停(「上野」と書いてあった)を見つけたので強引に停車。時間は23:25。ツイッターに一発写真を送っておいたのだが、真っ暗で何も写っていなかったようだ。

30分程無理矢理横になっていたのだが、やはりよく訓練された兵隊でもない一般人の僕は、雨に濡れたレインウェアのままバス停のベンチで横になってもなかなか眠れるものではない。

結局、意識を失うことが出来たのか出来ないのかよく分からないまま、40分のタイムロスで再出発。

眠いことは眠いのだが、この時間ではまだ寝ようと思って眠れる時間ではない、ということは経験的に知っている。そうはいっても、走行中に気を失うと落車の危険があるので、完全に寝落ちするまで悠長に待っているわけにはいかず、先手を打っておかなければならない。特に、健康ランドや道の駅のような、ある程度快適な環境を確保できる見込みのない区間での仮眠は、このバランスが難しいのだ。

走っていると、やはりいくつかのバス停で参加者が仮眠していたが、思っていたよりは少ない。競争率が低いのはいいのだが、みんなもうずっと先に行ってしまっているのではないかという焦りも生じる。(ブルベは自分と時間との戦いなので、相対的な順位は基本的に関係ないのではあるが…)

1時過ぎに志賀町輪島市の境に向けての100mちょっとの登りに入り、時速が10km/h以下に低下。ねむいつらい。ただ、気温がそんなに低くないのが救いではある。再び下って海岸線に復帰後、よさげなバス停を発見したので意を決して再度停車。時刻は1:50。後からGPSログで見ると、門前町大泊というあたり。さっきのバス停よりは狭いが扉が完全に閉じられるし、なにやら色々あって居心地が良さそうな感じ。

少しでも眠りに入りやすくしようと、PC2で買った赤飯おにぎりを腹に入れ、とにかく明かりを消して横になる。ひょっとしたら眠りやすいかと思ってiPod nanoアンビエント系の音楽を流してみたのだが、あまり効かなかった。

結局バス停には1時間程滞在したのだが、10分かそこらしか眠ることは出来なかった気がする。うーん、まだまだ修行が足りないということなのか。とはいえ、どこでも眠れるようになるにはどういう訓練をすればいいんだ?

中屋トンネルまでの200mの登りをクリアして下ると、PC4到着。時刻は5:00、距離370km。

しかし、誰も参加者がいない…。店の名前は合っているし、そんなに遅れてしまったのかと思い焦る。それでも貯金は3時間近くあるのだが…。それでも、しばらくしたら何人か到着してきて安心した。

何を食ったのかは忘れてしまったが、グローブが完全にぐしょぐしょで辛かったので、滑り止め付きの軍手を買って付け替えた。さすがにアソスのグローブを捨てていくのは忍びないので、軍手の袋に入れてレインカバーの下へ。しかし、滑り止めのグローブは結果的にはミスチョイスだった。引っかかりが強すぎて、手のひらの皮膚に負荷がかかりすぎて痛くなってしまうのだった。普通の軍手が安いし一番だった。

(2日目に続く…)