akamano’s diary

はてなダイアリーから引っ越した放置ブログです

BRM1008中部1000km中部一周レポート(2日目)

(1日目から続く…)

2日目(PC4〜PC8)

この日のつぶやき


PC4輪島〜PC5珠洲

周りが明るくなってきたのでマシになったものの、眠気が抜けないままひたすら海岸線のアップダウン。景色はいいのだが、晴れてればなあ、といった感じ。雨は止みかけてはまた降る、といった感じを繰り返している。


このあたりには千枚田という特徴的な地形?がある、というのを後から[twitter:@mariocycling]さんのニコニコ生放送で知ったのだが、自分の写真を見返してみたら確かに撮影されていた。あんまり記憶にないのだが…。また、全国的にも珍しいらしい塩田がたくさん見られた。実際に製品としての塩を生産しているのだろうか。

走り始めてからも時々意識が危なくなることがあり、バス停を見つけて中で中休止。

道ばたのおばちゃんに「頑張れー」と応援されて平均速度が1〜2kmアップ。例によって単純な頭。

ふと気になって、GPSトラックログ残り容量をチェックしてみた。走行距離としてはまだ400km手前なので、長い直線区間があったしまだ7割くらいだろうと予想していた。しかし何故か96%などと表示されている。最初、液晶表示の読み間違いかと思ったくらいだ。(このときには原因は全く分からなかったのだが、実はPC2までの国道8号区間で記録間隔が1秒になってしまっていたのが原因だった。)しかし溢れそうになっているのは仕方がないので、とりあえず100%になれば警告が出るだろうと思って、警告が出るまで走っていた。Foretrex401には、ログが溢れたら過去から順番に消えていく循環モードと、そこで記録を停止するモードがあって、後者に設定していたので何らか警告が出て止まるものだと思っていたのだ。しかしそれが甘かった。99%になってから全く先に進まなくなってしまった(いつまで経っても100%にならない)ので、おかしいと思ってマップ画面をよく見ると、自分の軌跡が表示されてない!どうやら、フルになると何も言わずに記録を停止してしまう仕様のようだ。なんてこったい。実は今まで、完全にログを溢れさせるまで走ったことが無かったので知らなかったのだ。(Garminのマニュアルは不親切で、そういうような細かいことは一切何も書いてくれていない)

結果的に、直線距離にして6km程の区間GPSログが失われてしまった。まあ、延々何十キロも走り続けてログ溢れに気づくようなことにはならなかったので、貴重な教訓を得たということにしておこう。それにしても、96%の時点でログを確認しようと思ったのは、やはり虫の知らせのようなものなのだろうか。

とにかく溢れたものは仕方がないので、予定より早く2台目のForetrex401を投入。しかし、400kmいかないうちに1台使い切ってしまったということは、2台目も800km手前で溢れてしまう計算になる…。一応、予備系として3台目にeTrex Hを持って来ているのでそれも投入すればさすがに足りると思うのだが、eTrex Hは予備系なので、1000km全てのルートを入れてある(Foretrex401は、2台に前半と後半をオーバーラップさせて入れられるだけ入れてある)。その関係で、PCごとに区切ることが出来ず、またポイント数もだいぶ間引いてしまってあるのだ。

まあ、最後の手段としてはeTrex Hをログ取りマシンと割り切って2台同時稼働させればよいだろう、と考える事にした。気を取り直して出発。

木ノ浦のあたりにつづら折りの激坂があって疲れた。一人抜かれた。このあたりが、能登半島の北端のようだ。

狼煙町で、第2のクイズポイント。道の駅にある建物の妻面に書いてある文字、ということなのだが、まず「妻面」という言葉の意味が分からない人がかなりの数いたようだ。僕はスタート前にスタッフに確認して「要するに建物の側面の三角形の面」のことと聞いていたのだが、初めて聞く言葉だった。答え自体は、特にひねったものでもなかった。10分ほど休憩して、ドリンクだけ補給して出発。

南下して、PC5には9:30頃到着。距離427km。雨の状態は相変わらず、まだ雨具は脱げない。ここではまだ手の状態がそんなに酷く無かったので、濡れぼそった軍手を替えるときにまた滑り止めつきのを買ってしまった。気温は低くないのだが暖かいものが欲しかったのでスープを食う。また、コンタクトレンズを装着してから24時間以上経過しているので、コンビニのトイレで交換。(1日使い捨てタイプ) 30分ほど休憩して出発。



PC5珠洲〜PC6七尾

ひたすら無限に100m程度の上り下りの繰り返し。また、道が狭い。参加者の誰かがツイートしてたけど、「上り、下り、漁村、婆さんの無限ループ(だっけ?)」。言い得て妙である…。

割と大きな上りを超えた後の海岸線で、快適そうなバス停を見つけたので思わず休憩。木のぬくもりに座布団付きである。全般的に、この区間のバス停はやたら快適そうだった。ほぼ全てのバス停に座布団があった気がする。休んでいる間に何台かに抜かれる。

途中の漁村でファンタオレンジを発見したので休憩。何故か、自販機にはファンタグレープはあってもオレンジは無いことが多い。

途中、高台に高級別荘地?のような風情の場所があった。下った入り江には金持ち所有のクルーザー?が泊まっていた。

どのあたりか忘れたが、おばあさんが行方不明になって探してます、という行政放送がスピーカーから流れていた。[twitter:@mariocycling]さんによると、その後見つかったという放送も流れていたらしい。

雨は相変わらず止まない。

無数のアップダウンを超えて、能登島に渡る橋まで来た。実は、このブルベに出るまで、能登半島に島があるとは知らなかった。水族館とか割と有名らしい。2本あるうちのこちらは中能登農道橋。

橋の島側に「あなたは本日○○○人目の来訪者です」みたいな電光掲示板があったので、感知式信号のセンサーみたいなものがあるんだろうかと思って下を通ってみたのだが、数字は増えなかったようだ。

途中からは往復コースの一部になるので、PC6から出発した参加者の方と何人かすれ違う。

最後の(ちょっとした)上りをクリアして、やっとPC6。時刻15:10、走行距離519km。まだやっと半分である。

なんだか今なら食える気がしたので、和風スパゲティでカーボローディング。塩気が欲しいので味噌汁、あと道中の補給食としてチョコレート。手のひらのダメージが軍手の滑り止めだと気づき、ノーマル軍手を購入。

スタッフのK村さんと多少話をした。ここで散々自慢したゴアテックスの雨具が後であんな事になろうとは思いもしなかった…

このPCだったかPC5だったか忘れてしまったのだが、「PBPもこんな感じの小さなアップダウンが無数に続くコースで、能登半島を3つ繋げたような感じだよ」と誰かが話しているのを聞いてしまって、PBPに出る意欲が一時的にかなり減退してしまった。延々これを1200kmと言われたらかなり辛いものがあるなあ。でも、町ごとに歓迎してくれるから楽しいよ〜、だそうなので、やはり行きたいなあ。実際は体育館で雑魚寝だそうだけど(笑)

なんだかんだでここには40分位も長居してしまった。最初いた人たちも全員いなくなってしまっていたので、焦って出発。途中、おそらく最後尾グループと思われる方々とすれ違う。

PC6七尾〜PC7高岡

能登島から出るコースは能登島大橋を渡る。結構なアップダウンのある橋。


本土に戻ってからは、例によって海岸沿いの平地+小さいアップダウンの繰り返しなのだが、途中から雨が酷くなってきて、今回最悪の土砂降り区間となってしまった。左はガードレール(それすらない区間もある!)を挟んですぐに海、すぐ右は交通量の多い車道なので、走行ラインの自由度がほとんど無く、必然的に水がたまっている路面をよけずに走るしかない。水しぶきを浴びまくり。今までどうにかドライを保ってくれていたモンベルのシューズカバーもさすがに限界で、水が浸入してきた。

ああもう海沿いはもういやづら、早く内陸に行かせてくれ、と思っていたら太田新町で右折し登りに。これで終わりか、と思ったら半島をショートカットして灘浦に出ただけだった。

右足の指に微妙な異物感が出てきて、これはひょっとしてまめが出来て潰れてしまっているのではないかという疑念に囚われる。今のところ痛くはないが、もし出血してたら面倒だなあ。

GPSの電池が弱くなってきたタイミングで、ちょうど良く氷見の道の駅があったので一旦体勢の立て直しを行う。フードコートっぽいところにデーブルといすが並んでおり、そこが屋根の下になっている。

時刻は19時前で、既に真っ暗で店も開いてないのに誰かがごそごそなんかやってる、ホームレスか?と思ったら、なんか、テントを張ってる人がいた。自転車は見当たらなかったのだが、バックパッカーのような旅をしているんだろうか。また、岡崎から来たという(どうやって?)オッサンに缶ビールを勧められたのだが、飲酒運転はまずいですといってお断り。どこから来たんだ、と聞かれたので「話せば長くなるんですが、岐阜のあたりから…」と答えたのだが、寝ないで能登半島を一周してから来たとは思ってない感じだった。

ヘッドバンドは外し、昼間の間は外していた雨具のフードを装着。サングラスは雨粒で視界が悪くなるだけなのでだいぶ前に外してしまっていたのだが、これで大分顔への雨粒の直撃が緩和された。軍手はもうぐしょぐしょだが仕方がない。気合いを入れて再出発。

最後の県道24号に入ったあたりで、路面電車万葉線と合流するのだが、この路面電車の線路が微妙な角度で入ってきており、そのまま上を走るとタイヤをレールの溝に取られて転倒しそうだったので、レールに対して直角に近い角度で進入するよう気をつけた。後で話を聞いたら、他の参加者の方も同じ反応をしていたようだ。

そしてPC7高岡到着は19:55、走行距離585km。本当は20時には数キロ先にある健康ランドに入ってフロと仮眠をしたかったのだが、雨のせいでかなり遅れ気味になってしまった。晴れていればもうちょっとペースを上げられたと思うのだが…。

正直、ここまで雨に降られてかなり心が折れていたので、駅がすぐ近くにあるこのPCでリタイヤする人がいるのではないか、自分ももうリタイヤしちゃおうかなあ、などと考えながら最後の方は走っていた。また、ここを過ぎると、あとは登りの山道に入ってしまい、高山まで100km位エスケープ不可能になってしまうのだ。決断するならここしかない。

などと思いつつPCに到着し、スタッフの@maruyoyoさんに「ここでリタイヤした人いますかね?」と聞いたら、ほとんどいないとのこと。最初から都合でここまでと決めていた人というのはいたらしいが…。うーん、やはりランドヌールはこの程度ではリタイヤなどと考えないものなのかあ。自分を恥じることしきりである。おそらく、ここで他の参加者やスタッフが誰もいなかったら、半分くらいの確率でリタイヤしていた気がする。

どうせこの後は休むので、飯は多め。油ものも解禁。

濡れた軍手を2組ここまで持って来ていたのだが、モッタイナイという心の声を乗り越えて軽量化のため捨て。今まで付けていた軍手も捨てて新しいのに交換。

手足や体幹については、さすがゴアテックスの高級雨具だけあってほとんど雨は侵入していなかった。やはりよいものだ。(と思っていた矢先に…)

靴を脱いで足の状態を確認したのだが、異物感は、皮膚がふやけてしまっているせいで特に傷にはなっていなくて一安心。しかし、ふやけたままだと破れてしまいそうだ。タオルで一通りぬぐい、しばし乾燥させて防水ソックスに交換。というか、今回は最初から防水ソックスでもよかったという気がする。過去の実績からするとこれでかなり快適になる。

とりあえず、数キロ先の健康ランドに向けて出発。雨は休憩中に大分小降りになり、ほとんど止んでしまったようだ。もう少し早く止んでくれれば…。

PC7高岡〜PC8高山

PC7を出た後、足の皮膚が破れてしまった場合の事を考えて絆創膏と消毒液を買っておいた方が良かったと思い立ち、今更戻るのも時間が無駄なので途中のコンビニで購入。ついでになんとなくまだ小腹が空いていたのでフランクフルトなど。

コースを離脱して1km程走ると、目的の「北陸健康センターアラピア」の看板が見えてきた。やれやれやっと人心地できる、と思って駐車場に進入したら、いきなりタイヤが滑って落車!

最初訳が分からなかったが、よく見ると鉄パイプが路面に埋め込まれて一部露出している。これにまずい角度で乗ってしまったようだ。なんなんだよこれ…。

後でツイッターで[twitter:@naderaman]さんが教えてくれたのだが、融雪用の水を散布するための配管らしい。先ほどの路面電車のレールは街灯で見えたからよかったが、今回はまるで見えていなかった。

しばし痛みで起き上がれなかったが、なんとか気を取り直してダメージの状態を確認。自転車の方は、幸いにも左側に倒れたのでダイナパックが回転してしまっただけのように見える。体の方は、左腕をすってしまったのでおそらく擦り傷が出来ているだろう。

しかし最大のダメージはこれだった。ン万円のゴアテックス雨具に穴があ!

雨はほとんど降っていないので、今後降らなければもう大丈夫そうだが、これでは雨具として致命的だ。修復できるんだろうか。謝罪と賠償を要求したい。

とりあえず入館。なんだかんだで21時前になってしまった。この日はたまたま半額の日だったらしく、630円で入れた。

汗臭いウェアを脱いでフロ。丸二日分の全身の汗と垢を洗い流して気持ちいい。しかし、漢方薬が入っているという薬湯に入ったら、股間が激しくしみて、出た後もしばらくうずきが引かなくてかなり焦った。シャーミークリームのおかげで走っている最中は痛く無かったのだが、皮膚がすれていたのだろうか?

風呂に入っている最中、そういえば自転車のワイヤーロックの鍵をどうしたっけ?と不安になる。鍵を回したところまでは覚えているのだが、荷物のどこにしまったか覚えがない。大分頭がおかしくなってる。ひょっとして、ワイヤーロックにそのまま付けっぱなしにしてあるのかもしれない(過去に何度かやったことがある)。急激に不安になり、湯につかるのもそこそこに、急いでフロから上がる。レンタルの浴衣を着て外に出、自転車置き場に戻ってみるが鍵は付いていない。おいおい、このまま鍵が見つからなかったら、オレここでDNFなのか…?

ロッカーに戻ってダイナパックの中をごそごそ漁ったら、鍵が出てきた。あー、良かった。無意識の動作でやってたんだろうか。それにしても焦った。

コーヒー牛乳飲んで荷物の整理などを行う。携帯も電池が半分位なので乾電池から充電。後でコンビニから家に送り返す予定の荷物を別にしておく。インナーウェア、ジャージ、アームウォーマーは着替えを持って来ているが、ビブとレッグウォーマーは換えがないのでそのまま履くしかない。ソックスはさっき替えたばかりなのでそのまま。

さて仮眠だが、次のPCのクローズ時間と距離、それに夜中の登りの山岳であることを考えると、途中の仮眠や登りペースなどからどんなに遅くとも0時前にはスタートしたいので、準備諸々を考えると寝られるのは23時頃までだろう。フロを出て荷物の整理を終えたら22時になってしまっていたので、1時間しかない。ああ、ここでもやはり足の遅さや段取りの悪さが自分の首を絞めている。

場所を探して館内をさまよう。リラックスルームというようなものはあるのだが、テレビが複数チャンネル流しっぱなしでうるさく、あまり寝られなさそう。静かな部屋はないものかと思ったら、会議室が朝まで仮眠用に開放されているらしい。行ってみると静かで人も数人しかいなかった。単なるカーペットの床に雑魚寝だが、毛布もあるからまあいいやと思ってここに決める。

しかーし、寝ようと思うと何故か寝られない。何故なんだ? 確かに、例によって時間的にはまだ寝ている時間ではないのだが、昨日のバス停よりはよっぽど環境がいいはずなのに。もうちょっと適応してくれよ自分の体、と思って焦るのだがだからといって眠れるわけでもない。うーん。

結局、意識を失うことが出来たのは30分も無かったような気がする。下手したら10分くらいかもしれない。諦めて、23時前に起き上がって部屋を後にした。

ロッカールームで着替えていたら、やはり参加者の方が後から来て着替えを始めた。「ああもうここで朝まで寝ていたいですよねえ」というような話をした。シャーミークリームを塗り直し、少々早いがコンタクトを交換。コンビニで買った歯ブラシで歯を磨く。実はブルベ中に歯を磨いているひとはたまに見かける。口の中が気持ち悪いとなんとなくすっきりしないものだ。迷ったが雨具はまだ着ておくことにした。

駐輪場に行くと、何人かの方が出発の準備をしていた。出発前に、雨に降られて油ぎれのチェーンにGT-OILを注油。ライトの電池をさっき買っておいた新品に交換。古い方は送り返す荷物の中へ。空になったエネループも一緒に入れておく。

ここで問題発生。前照灯のLEDライトを点けようとしたら、ANTAREX NRX-30の方が点灯しない。一瞬光ってすぐ消えてしまった。このライトは以前から防水性がイマイチだったのだが、ネジを締め直して大丈夫になったと思っていた。しかし、長時間の降雨でついに浸水してしまったようだ。おそらく、タクトスイッチに水が入ってショートし、ボタンが押しっぱなしの状態になっていると思われる。ああもう、こんな時に…。

もう1台、CATEYEのHL-EL530があるので真っ暗にはならないが、これからいかにも街灯のなさそうな山道を走るには心許ない。どうしようかと思って何度かカチカチやっていたら、そのうち点灯してくれた。またいつ消えるか分からないがとりあえず出発。

コースに復帰してすぐにセーブオンがあったので寄ってみる。宅配便も扱っているようだ。ここで荷物をその場で買った紙袋に入れ、やはりその場で買ったガムテープで封。他の方も同じように荷造りして送り返していた。腹は減っていなかったが、この先無補給区間が続くのでおにぎりを買う。あと気休めにリポビタンD

前半の平地区間は前の方(名前を聞けなかった)がいい具合に引いてくれてペースが維持できた。傾斜にかかわらず20km/hを維持する健脚な方だった。アップダウンを繰り返しながら、徐々に標高を上げていく。

神通川ダム(第一か第二かよくわからない)の横を通ったが、放水がなんだかすごい、というか恐ろしかった。暗闇の中なので全貌がよく分からないが、それがかえって巨大さを強調している。

スノーシェッドの連続が始まったあたりで、左膝の裏側に突如、違和感を感じた。前の人のペースに合わせてグイグイやっていたのが裏目に出たか。やばいと思ったので「先に行って下さーい」と声をかけてペースを落とす。この痛みが結局ゴールまで続くことになってしまった。

眠気がだんだんきつくなってくる。途中何度か止まってうずくまるがあまり効果なし。段々思考がおかしくなってくる。自分が今何をやっているのか訳が分からなくなるのだ。夢の中にいる感じ。それでも自転車にはちゃんと乗っているのだが。これは明日の夜になってさらにひどくなることになる。やはり、寝不足の夜中は複数人で走った方がいいのだろうか。

トンネルの合間に自販機を発見したのでコーラを飲んでみるがやはりあまり効果無し。

スノーシェッドの中でふと後ろを振り返ると全くの暗闇。こんなところをこんな状態でよく走ってるな、と自分でも感心する。

国道471号が分岐するあたりから登りがきつくなる。速度も10km/hに低下。歩道に大の字になって寝ている人を目撃する。やはりみんな眠いのだ。気温はさほど低くはないとはいえ、路面が濡れているのでさすがに路上で横になるのは憚られる。

そんなとき、右側に快適そうなバス停を発見したのですかさず行ってみる。座布団まであるではないか。早速横にさせてもらう。時刻は5時前だったのでさすがにすぐ意識を失った。それでも10分で目は覚めてしまった。

バス停を出てすぐのところの分岐を間違えそうになり、後から来た方に助けられる。その方、シフトワイヤーが切れてリアが固定ギアになってしまっているらしい。それでもここまで登ってくるのがすごい。時間切れにはなるかもしれないが最後まで走るつもりとのことだった。やはりランドヌールは不屈の精神を持っているのである…

その分岐のあたりから多少斜度が緩くなりスピードも上がる。

そしてやっと、頂上の神原トンネルに到着。GPSによると標高832m。

気温は14℃とあまり低くないが、トンネルを抜けると霧が出ており、高速で下ると寒かった。雨具を着ておいてよかった。時刻は5:40で、もう空は白んでいる。

明るくなっていたおかげで下りはそれなりに飛ばす事が出来た。杉崎駅手前の踏切まで、約6km、標高差340mを10分弱で走行。

なんとなくこれで終わったかのような感じがしていたのだが、この先まだ微妙に登りながらPCまで15km位ある。高山本線沿いに平均時速20km/hで、やっとPC8に到着。時刻は6:46、走行距離ちょうど700km。

それなりに休憩した後でもこれだけヘロヘロだったのだから、高岡で大休止しなかったら絶対この区間は超えられなかったと思う。1000kmブルベになると、本気で事前の計画が重要なのだなあ、と恐ろしくなった。

PC8では結構な数の人がいた。スタッフの人によると、夜中に到着して、すぐそばの「ひだまりの湯」で寝た人もいたそうだ。

念願の薄皮シリーズを発見したのでコーヒークリームパンを購入。あとなんか妙に食欲を刺激されたのでパスタ。雨はもう大丈夫そうなので雨具は脱ぐことにする。

次のPC9までは大小の峠・トンネルが連続する山岳区間である。

(3日目に続く…)