akamano’s diary

はてなダイアリーから引っ越した放置ブログです

BRM423名古屋600kmレポート(タイムアウトDNF)

いよいよPBPへの出場資格である2011年のSuper Randonneurをかけた600kmブルベがやってきた。最初はAudax埼玉のアタック福島の予定だったのだが、震災の影響で日程が5/7に移動してしまい、5/8が知人の結婚式なのでDNSが確定してしまったのだった。そのため、同じ4/23に開催される名古屋600kmへの参加となった。

結果から言うと、残念ながら400km地点のPC4で30分タイムアウト、DNFであった。

事前情報によると寒暖差が大きく、またかなりの雨が予想されるとのことなのでかなり難易度が高くなりそう。憂鬱だがSRのためには仕方がない。装備も防寒と雨具でふくれあがってしまう。

新刊三の三河安城駅前のホテルにチェックイン。

[twitter:@vyv00411]さんと、スタート地点まで試走。駐車場の東屋。

その後ホテルに帰り着替え、[twitter:@a_spock]さんとvyv00411さんの地元マイミクのやっすぃーさんで飲み会。ひたすらブルベの話で少々ひかれ気味だったような…

帰宅が21時過ぎになってしまい、風呂に入って22時に就寝。睡眠時間に不安を覚える。

翌朝は3:45に駅前にvyv00411さんとa_spockさんの3人で集合してスタート地点へ。予想通り雨。

[twitter:@anmasashi]さんや[twitter:@maruyoyo]さん、[twitter:@1717inaina]さんと挨拶。ブリーフィングを行い、5:00に強い雨の中600kmの道のりに出発…

最初の平地区間でvyv00411さんが抜けだし、その後はしばらくa_spockさん、inainaさんと3人旅。しかし、やはり前日の睡眠が足りていなかったようで、はやくも眠気がきてしまう。落車2回してDNFだった去年の千葉600kmの悪夢が頭をよぎり、幸先が悪い。

登りが始まり、体温が上がり始めるとますます眠気が強くなり、耐えられずバス停で仮眠を取るために脱落。ここからは一人旅となる。

小原トンネルを抜けると最初の山はクリア。木曽川に下り、先日の中部400kmでも通った河合の交差点を右折する。2週間前は桜が咲いていたが流石にもう散っている。

PC1には9:45着。貯金は1時間半位。既に100km雨の中を走りかなり消耗。[twitter:@j_trad]さんにお会いした。軽く補給して10:00に出発。

次の区間も、方向は逆だが中部400kmの時に走った区間と重なる。塞の神トンネルまで登り、一回下って舞台峠の上り。舞台峠の南側はあまりきつくはないがダラダラと長い。既に20km/h出なくなっている。雨具を着て走ると本当にだめだ。中部400では下ったあとに折り返しだったが、今回はそのまま下呂温泉の方に進む。高山本線沿いに北上。細かいアップダウンはあるがずっと登り基調。雨脚は衰えず、時折横殴りで強くなる。途中ドリンクが尽きかけ、空腹も感じたので、ヤクルトの販売所?の軒下で休憩。自販機もあった。158km。


小坂町の駅の近くでトイレ休憩。非常にきれいな公衆トイレだった。

宮峠を越え、高山市街を少し走ってPC2に15:15到着、貯金は3時間弱。距離は200kmちょっと。PC3で仮眠を取るためにはまだまだ時間を稼がないとならない。

流石に寒いのと腹が減ったのでスパゲティを食う。雨の中軒下に腰を下ろしたら隣がmaruyoyoさんだった。

30分程長居してしまい、15:45出発。

先行したmaruyoyoさんを抜いたのだが、暖かいものを食ってしまったせいか再び眠気が厳しくなり、20km程走っただけで耐えられずに途中にあった道の駅で休憩。一瞬気を失った程度。

途中高山本線と別れ、このコースの最高峰、数合峠までえっちらおっちら登る。スピードは10km/h出なくなってしまっている。峠の上は雪が残り、気温も低い。

ここから先は、あの思い出深い去年の中部1000kmの2日目の夜、怖い思いをして登った国道41号を神通川沿いに富山まで下る。寒くて雨が降っていて最悪の条件だが、時間を少しでも稼ぐ為に下ハンドルを持って頑張って下る。雨が顔に当たって痛いが、レインキャップのつばのおかげで大分マシ。ブレーキの効きも悪くない、流石シマノ

神通川第三ダムの、工事区間迂回のあたりで折り返してきた走者と挨拶した。今回はほぼ完全な折り返しコースなのでどこで会うかと思っていたのだが、流石に先頭は速い。あれは三船さんだったんだろうか?

下りが終わって平坦区間に入ってからは完全にだらけてしまい、20km/h前半でダラダラになってしまう。それでも雨脚は段々弱くなってきており、降ったり止んだりを繰り返すようになっていた。ほぼ丸一日中強い雨に降られており、「頼むから止んでくれ〜止んで下さい〜」と声に出しながら走っていた。そのうち祈りが通じたのか雨は止んでくれた。

PC3には21:10頃到着。ここが半分の折り返し地点の300kmだ。信じられない。このあとは仮眠するつもりなのでまたスパゲティを食す。

PCは早々に切り上げ、vyv00411さんの情報にあった、すぐ近くにある銭湯に入る。

入ったら、ちょうどvyv00411さんが風呂から上がったところのようだった。ここは350円と普通の銭湯並みの値段ながらちょっとした健康ランド的な作りになっている。まずはともかく冷え切った体を温めるために風呂へ。

もう、浴室の暖かい空気に包まれた瞬間にそれだけで幸せな気分。手も足も防水ウェアの中に水がはいってしまってふやけて冷え切ってしまっていたのが一気に生き返る。一通り体を洗って暖まり、休憩室へ。その後、maruyoyoさん、a_spockさん、inainaさんもやってきて風呂へ。

vyv00411さんが次の登りを一緒に行きませんかとのことなので、一人で走ったら途中でだれてしまい心が折れると思ったので、付いて行かせて頂くことにした。

夜中の登りはとにかく暗夜行路状態で途中ふらふらしてしまうので、経験的には平均して10〜13km/h程度のスピードしか出ない。PC4までの距離(100km)とクローズ時間(朝8:00)を考えると23:30がデッドラインのように思えた。本当はそれより余裕を取りたい所なのだが…。

結局、浴室では20分位しか横になれなかった。(実質寝ていた時間は10分もない?)これは、まずいパターンだな……。そのあとコンビニで着替えたジャージ等を自宅に送り返し(荷物の重量を減らすのはとても重要)、なんだかんだいって出発は0:00を過ぎてしまった。うーんまずい、頑張らないとやばいぞ。

一応真っ暗な日本海と停泊中の海王丸を見て折り返し、元のコースを走る。途中、向こうからやってくる走者もいて、時間的にかなり厳しそうだと思う。パトカーに「なにやってんの」と声をかけられた。(別に不審者扱いではなく)

平地をしばらくはvyv00411さんに引かれていいペースで走っていたのだが、何しろ眠くなってしまったのと、あと途中から左膝に違和感が来てあまり力を入れられなくなってしまった。どうも、サドル探しの旅を始めてからいろいろなポジションが狂ってしまったようでまずい。色々考えたが、vyv00411さんには先に行ってもらうことにした。

これで完全に一人旅、厳しいことになった。上りに入り、バス停があるたびに入って休憩する始末。もうだめかも、と思いつつえっちらおっちら登っていると後ろからmaruyoyoさんやa_spockさんが追いかけてきて追い抜いていったりした。a_spockさんはなにやら大声を張り上げながら走っている。うー大変だ。心の中では、眠くて落車したら最悪だからもう諦めよう、という考えが優勢になってきてしまっていた。この時点で既に負けていたと思う。

日ももう登った6:30位、峠の数キロ手前で落車しかけ、ベンチに横になる。考えたら、今までの休憩は座り込んでいただけだったので、最初から横になっておけばよかった気がする。

ハッと気がつくと10分位経っていただろうか、改めて時計とGPSを見ると、残り距離が33kmあるのに時間は1時間20分位しかない。峠までの3kmは10km/h出ないだろうから20分以上かかる。峠に着いたら残りが30km、残り1時間。下りは50km/hで行けるだろうけど、それは10km程度で、残りの20kmは信号もある一般道の緩い登りだ。30km/hの平均を出すことはとうてい無理だ……

ここまで計算し、DNFが避けられないことを悟った。無念。

とりあえずPC4の高山まではどっちにしろ行かなければ電車もろくにないので、先に進むことにする。数合峠についたのは予想通り残り1時間。気温は1℃。


下りは50km/hで快適なダウンヒルだったが、とにかく寒くて顔が痛い。グローブの換えがあってよかった。平地区間をだるく走っていると、残り8.6kmの地点でPC4のクローズ時間になってしまった。

停車していると、ちょうど同じくタイムアウトしたらしい参加者が抜いていった。「タイムアウトしちゃいましたねえ」と声をかけあった。

結局PC4に付いたのはクローズ時間の30分後だった。スタッフの方が居たので、そこで申告してDNFの連絡とすることができた。また、j_tradさんがクローズ5分前に滑り込みだったとのことでちょうど出発するところだった。眠くて落車してしまい、ゴアテックスの雨具に穴を開けてしまったそうだ。

それにしても天気も今更ながらよくなっていて恨めしい。とはいえ残りの200kmを認定外で走るほどの気力もなく、とりあえずやけ食いをしに近くのすき家へ。牛丼特盛りとミニカレー。流石に食い過ぎた…。

その後高山駅に移動して輪行の準備。同じくタイムアウトになってしまった、エディメルクスのK原さんがゴミ袋輪行の準備をしており、色々話をした。冷たい空気を吸いすぎたせいか、喉が痛い。携帯で三河安城までのルートを調べると、なんだか遠くてビックリした。高山から名古屋まで特急で2時間以上かかる。自転車でGPS頼りにひたすら走っていると距離感が狂ってしまうのだが、とんでもないところまで来てしまったものだ。

特急は1時間以上先なのだが、鈍行で行くと到着時間は更に遅くなるようだったので、特急の指定席を予約して待つことにした。とはいえ、K原さんと自転車談義をしていたら、1時間はあっという間。ビールを買って乗車。特急ワイドビューひだはディーゼル車なのでホームが油臭い。

しばらく外の景色を眺めて、DNFした者の特権、ビールをあけて何口か飲んだら、流石にあっという間に寝落ちしていた。三河安城のホテルに着いたのは午後3時近かった。

これで今回の僕のブルベは終わってしまったのだが、その後走り続けていたらそれはそれで大変だったようだ。夕方コース上でまた結構な雨が降ったらしい。vyv00411さんはなんとか完走したものの、途中で吐いたり低体温症になってしまい、ゴール地点から自力でホテルに帰ることもできなかったとか。j_tradさんはゴールでタイムアウト。a_spockさん、inainaさん、maruyoyoさんは流石に経験値の違いか、無事完走だったそう。御三人は国道41号の帰りの登りで僕と同じように大変そうだったのに、結局追い抜かれてゴールしてしまった。あのとき付いて行っていれば…と考えるのは簡単だが、なかなか思うようにはいかないものだ。普段のトレーニングと節制がものを言う。

最初の600kmは落としてしまったので、次のチャンスは5/14の神奈川、沼津クラシック。400kmの短縮版コースは走ったことがあるものの、600kmは初めてだ。そのあとになってしまうと、宇都宮の600kmスタートだけになってしまうので、なんとか次で決めたい。

その他反省など

  • ダイナパックにレインカバーを掛けていたにもかかわらず、中に水が入ってきていた。おそらく巾着の口からしぶきが入ってきていたのであろう。ここまで長時間強い雨に降られたのは始めての経験だった。着替えは一応防水の袋にいれておいたので、湿ぼったくなるだけで済んだのだが、ダイナパックはオルトリーブのような完全防水では無い。激しい雨が予想される場合は別途考える必要がある。ということで、ブルベでもよく見かけるオルトリーブのサドルバッグLをwiggleでクリックしてみた。
  • 今回準備の時に気づいたのだが、Edge800のUSB端子に緑青?のようなものが付着していた。スポンジで防水加工しておいたつもりだったのだが、濡れた状態で抜き差ししてしまったのがまずい気がする。今後は、完全に乾燥するまで本体側のコネクタは抜き差ししないようにすべき。
  • 肉体面では、なんだかペダリングフォームが全然だめになってしまっている気がする。左足の踏み込みが、なんだか無理矢理蹴りつけるような感じになっており、そのせいで膝の皿の上のあたりと、左側の背筋が痛くなってしまった。これはPBPまでにどうにかしないと致命的になってしまう。何がまずいんだろう…。
  • 前日と前々日の睡眠不足がまずかった。肉体に自信があるならともかく、やはりとにかく寝ることを最優先にすべきだ。
  • 補給は割とうまくいったと思う。やはり走っている最中はパンとコーラとおにぎり。
  • 本文にも書いたが、バス停で仮眠するときは思い切って横になってしまうべきだ。
  • 紫外線のせいか寒さのせいだったのか、唇の荒れがひどかった。