akamano’s diary

はてなダイアリーから引っ越した放置ブログです

宇都宮夏の山岳ブルベ三連戦その2 BRM717レポート(DNF)

前日に続き、3連戦の中日である。今日のコースはいきなりジャパンカップにも使われた古賀志山の登りに始まり、平均10%を超える激坂の滝ヶ原峠、日光いろは坂、金精峠、権現峠、暮坂峠、そしてとどめにツール・ド・草津のコース+αの渋峠頂上ゴール、獲得標高が5000m越えの究極山岳コースである。こんなブルベは世界を見渡してもそうそう無いのではないだろうか?

あまり十分な睡眠時間が取れないまま起床。同室の方々は5時スタートで出発される中、僕は昨晩ほとんど夕飯を食べていないのでさすがに朝飯を食わないとまずいと思い、コンビニに寄るため一人6時スタートにした。(実は後でpokkyさんがサイフを忘れて戻り、6時スタートになったことを知った)


昨日に引き続き、幸いなことに天気は曇りで日差しは強くない。そうはいってもやはり暑い。

ろまんちっく村近くのコンビニで朝飯とボトルにドリンク入れ。今日も氷詰めボトル。森林公園に行く途中でチコリンさんに合流。


スタート地点の森林公園駐車場。連戦組は、ブリーフィングと受付はは昨日終わっている人が多い。時間になり、順次スタート。チコリンさんがジャージで来てるのに出発しないので「あれっどうしたんですか?」……どうやら、今日はDNSの模様。

今日のコースはいきなり、ジャパンカップで有名な古賀志山の登りからスタート。標高200mから400mまで登る。きつい…

途中、GIANTの折りたたみ自転車MR-4でトレーニング?してる人とすれ違った。ブルベですかー、と声をかけられた。

古賀志山を下りると緩やかな登りになるのだが、なんだか全然調子が出ない。ほとんど平地のような傾斜なのに、25km/h出すのもだるい。うーん、暑いのが悪いのか、昨日の疲れなのか…疲れるほどには追い込んでなかったつもりなのだが。

コースは段々山道になり、黒川沿いに登っていく。

途中トイレのありそうな物産館?のようなものがあったので寄ってみたのだが、故障中で使えなかった…

傾斜はどんどんきつくなり、滝ヶ原峠手前の4kmは平均10%超となる。あの和田峠を更にひどくしたような感じだ。タイムトライアルをしているわけではないので、たまらず途中で一休み。汗が噴き出る。


ここが本日最初のピーク、滝ヶ原峠。標高850m。

下りは下りでかなり酷い傾斜。


100mちょっと下りきったところの自販機でコーラ休憩。

そして休む間もなく次のいろは坂へ。なんだか滝ヶ原峠で脚が終了したらしく、暑さも手伝って全然脚が回らない。今日はもうだめかもわからんね、という気分…


いろは坂は、傾斜はさほどでもないのだが、すぐ隣を車が走り、しかも交通量が多い。精神的にはかなりきつい。途中、[twitter:@vyv00411]さんがガードレールの向こう側で寝ている?のを横目に見つつ通過。


400mほど登って、明智平まで到着。標高は既に1300m。トイレ休憩。どうやら、@vyv00411さんはこの日はここでDNFだった模様…

トンネルを越えて中善寺湖畔。このあたりはゴミ箱のある自販機が無い、と聞いていたのだが結局ここまで補給無しで来てしまった。確かに全然無い…

と思って走っていたら、湖畔から離れるちょっと手前のあたりでゴミ箱のある自販機を発見!ありがたい。


早速メローイエロー休憩と、ボトル2本に補給。今思えば、このあたりで少々ダラダラしすぎたのが後で効いてきてしまった……


100m程坂を上り、戦場ヶ原の平地区間を過ぎると、前半の山場、金精峠の登りに入る。日を遮るものがないので暑い。しかも、珍走バイクが行ったり来たりしていてうるさいことこの上ない。


下の方に中禅寺湖が見える。相変わらず、全然脚が回らない。

金精峠にはシークレットPCがあるかもなー、とか思っていたら案の定、スタッフの姿が。DNFのチコリンさんがスタッフをしていた。どうやらほとんど最終走者とのこと。標高は1800mオーバー。とりあえず、冷水をタップリいただく。

実は、ここで次のPCに間に合う可能性がほとんど無いことに気づく。時刻は11時45分。PC1までの距離は30km弱、クローズまでは約35分。確かに標高1000m近くを一気に下るだけのコースだが、平均時速60km弱で走らなければならない。そんなペースで下れるのは、欧州トッププロだけだ……いくつ命があっても足りない。

というわけで、諦めて普通に下ることにした。とはいっても40〜50km/hでの快適な下り。

のはずだったのだが、標高が下がるにつれて、吹き付けてくる風がものすごい熱風になってくる。これは暑すぎるぞ…

結局、PC1には20分程遅れての到着だった。やはり、ここでタイムアウトしたらしき参加者の集団が休憩していた。アイスと氷詰めボトル。


リタイアの連絡をどうしようか、と思ってダラダラいたらスタッフの方がやってこられたので、DNFした旨を伝えた。というわけで、宇都宮三連戦は二日目にしてタイムアウトとなってしまった。まあ、力及ばずだったということにしておこう…

さて、リタイヤしたとはいえ本日の宿は草津温泉にあるので、なんとかして草津までは辿り着かなければならない。草津は近くに駅がないので、輪行するにしても登りは避けられない。ここ片品のPC1からだと、沼田まで行ってから渋川経由だ。まあ、最後に渋峠を登らなければ、ゆっくりコースを辿っていっても自走できるだろう、と考え、ひとまずブルベのコースを走ることにする。しかし尋常じゃない暑さ、おそらく35℃はいっている…

日本ろまんちっく街道を南下、老神温泉の看板。ここはむかし、UTMCの自転車仲間で泊まりがけツーリングしたときに、宿の予約が1日ずれていて泊まれなかったといういわくつきの場所。あれはひどかった…

椎坂峠のアップダウンを越えて沼田へ。既に水が尽きていたのでコンビニで補給と休憩。ここでチョイスした、「世界のキッチンから ソルティーライチ」が後で効く。

その後沼田インターを過ぎてしばらくすると、参加者の方が停まって手を振っている。どうも助けを求めているようなので近づいてみると、案の定、2回パンクしてチューブが尽きてしまったとのこと。チューブを分けてあげられれば良かったのだが、僕も予備チューブは1本しか持っていなかったので、悪いとは思いつつ、イージーパッチを何枚かお渡しして、これでなんとか帰り着いて下さい…と言うしかなかった。

すっかり写真を撮るのを失念していたのだが、この方はAJ北海道1200kmBRMのジャージを着ていたI田さんという方だった。草津に着いたあともずっと気になっていたのだが、どうやら23時を過ぎて辿り着いたそうな。ひょっとしてこの後もまたトラブルに見舞われたのかもしれず、この後の展開を考えれば、チューブをお渡ししてしまえばよかったと後悔することしきりであった。

その後利根川まで下り、権現峠へのきつい登り。あついぞ。しかしここに来て脚の調子が妙に上がり、くるくる回るようになる。さっきのソルティーライチの塩分が効いたとしか思えない。塩不足だったのか?

それでも暑くてたまらないので立ち止まって休憩していたら、ちょっと離れた、地元の御神輿を担いでた人たちの世話をしていた?おばさんが「あついでしょう、こんなの飲む?」といってぶどうサイダーの缶をくれた。


よく冷えておりサイコー。缶をタテにして一気に飲み干した。その飲みっぷりを見てか、「なにか食べてかない?」とも言われたのだが、さすがに腹にものが入る状態ではなかったし、お礼しつつ遠慮。こういう地元の方の親切に触れられるのもツーリングの楽しみ。

権現峠を越え、高山村に入る。緩い下りをダラダラと流していると、通り過ぎた車から「カマノさんですよね!草津まで行くなら乗っていきますか?」と声をかけられた。最初はスタッフの車かな、と思ったのだがそうではなく、どうやらツイッターで僕をフォローしてくれている、[twitter:@Ks_Style1]さんだった。全く失礼ながら、僕の方では@Ks_Style1さんをフォローしてなかったので、全然分からなかった。やはりDNFした後、奥様に車で拾ってもらったとのこと。

ソルティーライチのおかげで調子が上がってきた?ところだったので、5秒ほど、うーんどうしようかと悩んだのだが、明日もあることだし乗せて頂くことにした。


ルーフに自転車を積んで頂く。後で話を聞くと、奥さんを説得して僕を乗せてくれたとのこと……全く感謝の言葉もありません。人の親切で生かされています。

まだまだ走り続ける参加者を申し訳ない気持ちで横目に見つつ、自動車で進む。この先の暮坂峠、また六合の先、草津までの登りもかなりきつく、正直、自走を選択しなくてよかった、と思った。

そして、最後は渋峠まで自動車で登ることに。何人か、見知った参加者の方も走っている。

ゴールの渋峠ホテル。僕たちが車で到着した直後くらいに、[twitter:@naderaman]さんがゴールしていた。時間は結構ギリギリ、ご本人のレポートにも書かれているが、かなりグロッキー状態だったみたいだ。さすがに歴戦のランドヌールも今回のコースは相当ダメージを食らった模様。



下山し、今日の宿、草津ユースホステルへ。部屋割りで多少の混乱あり。温泉ではないが風呂を満喫。脱衣場で、[twitter:@terrawell]さんと初対面。

昨日と違い、今日はバイキング形式で飯が腹一杯食えた。他の方も書かれているけど、さながらランドヌールの同窓会、合宿のような様相を呈していた。明日のブリーフィングを終え、三日目に備えて眠りにつくのであった…

(続く)