akamano’s diary

はてなダイアリーから引っ越した放置ブログです

BRM310千葉300km(銚子)レポート

今年5回目のブルベ、AJ千葉の300kmに行ってきた。以前、千葉の200km(勝浦)は受付開始後5分でエントリーが定員に達し、うっかり風呂に入っていた僕は1分差でエントリー出来なかったという悲しい過去がある。(そして長崎まで遠征してきたわけだが)

今回はその反省に基づき、午前0時ぴったりにスポーツエントリーで申込み、プラチナチケットを手に入れた。今回もやはり5分で埋まってしまっていた。

しかし当日はあいにくの雨。今年はここまで雨ブルベ無しで来られたのだが、ついに洗礼を受けることになった。考えてみると、去年のPBPで雨に降られて以来、マトモに雨の中を走るのは今回が初めてではないだろうか。

しかし、5分の壁を突破できずエントリー峠で散ったあまたの英霊のことを考えると、この程度の事ではDNSは出来ない。袖ヶ浦駅まで輪行し、雨具を装備してスタート地点に向かう。

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既にスタートまであまり時間が無いため、ブリーフィングは既に終了していて車検前の状態。近場だけあってよく見る方々が多くご挨拶。聞くところによると半分位の人が雨と風でDNSしてるらしい。うーん、まあそうなんだろうけど。

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向こう側の樹を見ればおわかりいただけると思うが、かなりの暴風。雨よりもこちらの方がやばいかもしれない。

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この暴風の中、ディスクホイールで出走する強者も。
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eijitomさん、S藤さんらがスタート。僕は8:20のウェーブだったのでしばし待つ。スタート地点ではみんなハイなので笑っているのだが…
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続々と出発
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ウワンさんと同じ組でスタート。左は今回主催の林さん。
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スタート直後、海岸沿いの道がいきなり酷い向かい風でインナーロー、15km/hしか出ない。しかししばらくして内陸に入ると風は多少弱まり、一安心。途中、[twitter:@mshirakawa]さんに声をかけられた。今年のフレッシュに出走するそうで、メンバーの3人と練習走行なのだとか。後でまたお会いするかと思ったのだが、結局走りながらちょっと話すだけになってしまった。

しばらくはウワンさんと走っていたのだが、風が弱まったので先行。一人旅へ。平坦基調だが100m程度の峠が3つ4つあり、それなりに負荷は上がる。むしろ寒いので向かい風と登りを利用して精一杯踏んで体を温めつつ走る。ゴアテックス雨具がありがたい。11時前にPC1に到着。雨は変わらず。

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ここでは中に座れるスペースがあるので容赦なくピットイン。がくさんが既に到着されていた。途中補給食用のパンとおにぎり。

根が生える前に無理矢理出発。雨のブルベは、この瞬間が一番つらい…

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次の区間は、基本平坦〜微妙な下りなのだが向かい風が延々と続き、雨の中ひたすらペダルを回すだけの簡単なお仕事をこなすという修行区間だった。脚よりも先に精神力がやられてしまい、早く次のPCでてこい〜とだけ考えながら走る。一人旅だったのもきつかった。(途中、何人か抜いた) 自分のペースと合う人と先頭交代で走ったら大分楽だった気がする。最後にちょっとした高台を越えて利根川沿いの佐原駅前でPC2。

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ここで出発直前のeijitomさんに遭遇。
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がくさんも到着しており、浸水した足にビニール袋を履いていた。こういう時は、シールスキンズの防水ソックスが多少はありがたい。
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こちらもおにぎりと肉まんを食った後、ぐちょぐちょになってしまった手袋の処理にかかる。もちろん防水手袋なのだが、もう長年使い込んで穴が空いてるのか浸水してくる。また、負荷をかけて走ると中が蒸れてしまい結局濡れるのだ。このあたりの完璧なソリューションは未だかつて無い気がする。

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濡れたままオルトリーブの防水サドルバッグに入れてしまうと、中にある他の荷物に湿気が移ってしまう。かといってここで捨てて帰るわけにもいかない。仕方ないので、雨具のスタッフバッグに入れて、ボトルケージに突っこんでおくことにする。一応口紐をケージに結んで脱落防止とする。どうせ濡れても構わないのでこれで十分。いつもはここに輪行袋を突っこんでおくのだが、雨中走行だと輪行袋が濡れて大変なことになるので今日はサドルバッグの中。
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そして、保存しておいた乾いたグローブに満を持して交換。雨は大分小降りになってきているので、暫くしたら止むのではないかと判断したのだ。これを濡らしてしまうともう後がない。果たして…
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PC3を出発してしばらく、サイクリングロードを走るとキューシートにあるのでその通りに行ってみたのだが、どうやら工事中で先行きが怪しい感じ。途中で未舗装になってしまったので、仕方なく自転車を担いで土手を降りる。あーもう、クリートに土が詰まって後が面倒だなあと思ったのだが、これはほんの序の口なのであった。

一般道を暫く走り、左側の川沿いの道に入る。しかしその道も途中で途切れ、どうしてもサイクリングロードを走らざるを得なくなってしまった。悪い予感を抱えつつ走っていると、果たして前方は封鎖されていた。そして、土手の下に降りろという看板があるのだが、下がどう見てもどろどろのダート。まじかこれ……と思って、写真を撮るのも忘れしばし呆然と立ち尽くしてしまった。一般道に戻ろうにもこの先の橋の歩道を渡るにはここを突き抜けるしかない。数分逡巡していたところ、後ろから人が。「これ、本当に通るんですかねえ」と話してみたのだが、「とりあえず先に行ってみます」とのことでダートに突入していった。

スタッフに確認の電話を入れようか、とも思ったのだが、なんだか電話とかカメラを取り出したら泥の中に落っことしそうだった(そんなわけはないのだが、思考が混乱している)ので、とにかく僕も後を追って突っ込んでみた。

一応、踏み固められた土の上なのだが自転車の轍が多く、確かにみんなここを走ったのだという安心感の一方、泥が溜まってるところではあからさまに車輪を取られそうで、インナーローでとにかく慎重に走る。「ここで落車したりしたらもう最悪だ…」ということしか考えていない。

ダート区間を1km位走ったあたりだろうか、後ろからダンプカーが!流石に轢かれはしないだろうが、泥跳ねを食らったらたまらんと思い、土手の中腹まで自転車を担ぎ上げる。と、上の方にはよく見たら舗装されたサイクリングロードが復活している。とりあえず上の方に逃げることにした。と思ったら今度は上の道を反対側からダンプカーが!もう勘弁してください…

で、やっと一息ついたところで撮った写真がこちら。

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自転車もがっつり泥を被ってしまった。気分はシクロクロス

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気を取り直して、橋を渡って反対岸へ。ここから先はやっと一般道でまともな道になる…と思ったが、所々工事中で未舗装区間があったりして萎える。それでも進行方向が変わって向かい風では無くなったので大分楽。25〜30km/hで憂さを晴らすように走る。しかし路面には水が溜まっており、また路肩の道路の変形も大きく、走行ラインはかなり限られて走りにくかった。

銚子大橋を渡り、銚子駅前に近づく。余裕があればこのあたりの定食屋で刺身でも…と思っていたのだが、今のドロドロ状態ではその気も起きずスルー。また工事中でキューシート通り走れなかった。最後にちょっとだけ登って、PC3の犬吠埼へ。時間は16:40、まだ暗くはなっていない。

ここでやっと、雨が上がった感じになってきた。幸いにして雨は強くなかったので、最後のグローブはびしょ濡れにはならずに済んだ。着いて早速スタッフの人に、「あのサイクリングロードは試走の時もああだったんですか?」と聞いてしまった。やはり試走の時は工事はしていなかったらしい。この年度末の時期だと、特にサイクリングロードなんかはあちこち工事が始まっていたりするので危険だなあ、という話だった。さすがに鬼の?ブルベスタッフでも、あのダートは分かっていて走らせたわけではないようでちょっと安心?した。(大分疑心暗鬼になっておりました、すいません)

スタッフのつかぽんさんが差し入れの箱を持っていちご娘していたので、ひとついただく。大きくて甘い!
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奥は[twitter:@kenneth_dm]さんのTREK
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さっきのようなコースだとディスクブレーキがありがたいんだろうなあ。
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ふと後輪を見てみると、タイヤサイドに穴が…… どうやら未舗装区間の石で切ったと思われる。今回初投入のMICHELIN PRO4をいきなり駄目にしてしまった。
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まだ穴が大きくないのでチューブが空気圧に負けずパンクしないでいるが、通常なら、ここでタイヤを外して裏からタイヤブーツ(前回と同じだ)を当ててバーストを防ぐべき。しかし、フレームもホイールもドロドロで、ちょっと手を付ける気にならなかったので、残り150kmを耐えてくれる事を期待してあえてそのまま進む事にする。17:00出発。

まず、飯岡までのドーバーラインのアップダウンをだるくこなす。去年の千葉200km犬吠埼ではこの帰りが凄い暴風で、思わず自転車から降りて押したのを思い出す。今回は風は大分弱くなっていて助かった。

飯岡からはほぼ夜間走行。しばらくは西に向かうのであまり風の恩恵は受けられず、25kmキープがいいところ。

50km程走ったところで、GPSの内蔵バッテリー切れ。200km手前なのでまあこんなものだろう。モバブーの外部給電を開始。
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暗くなって、かなり眠気がきつくなってきた。ここは元々100km近い長距離区間なので、中間あたりで休憩を取る予定だったこともあり、停車。ガムとコーラを補給する。眠気を抑えるため食い物はゼリーだけ。(これがよくなかった)

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また、雨中走行をずっとしてきたのでチェーンが完全にオイル切れで音が出ていたので、注油もした。
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ここから先は眠気も一段落し、また進路が南向きになってきたのでスピードが上がり、30〜35km/hで走行。と、調子に乗っていたら道路上に巨大な段差(穴)が。僕は間一髪のところで避けられたが、前方で自転車が3台くらい固まってパンク修理をしていた。どうやら、そこの段差を集団で避けられず、リム打ちパンクしたらしい。たしかに集団で走っていたら、夜間だと避けるのは難しかったろう。

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一応、チューブなどは足りているとのことだったので再スタート。

その後、急激に空腹が襲ってきてまただれてきてしまった。さっきの補給が十分ではなかったようだ。一応背中にパンが入っていたのでそれを食い尽くして、PC4まで到着。時間は21:15位。

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ここでも、先行したがくさんが既に到着していた。寒いので消化の良さそうな蕎麦を食べる。
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気温はむしろ昼よりも上がってるようなのだが、雨上がりで底冷えしている。30分位長居してしまったが、出発。ここから先はちょっとした山岳区間で眠気も予想される…

海抜0から100m位まで登る。途中、10%級の激坂が3カ所。6km/hでだるーくこなす。山の上の方は斜面から流れてくる水で路面がウェット。いすみ鉄道小湊鉄道沿いに山を登り、養老渓谷と残りの丘を2つ越えてあとは下り基調。途中、道路の上で自転車を投げ出して寝てるように見える人がいたのだが、実はがくさんのグループでパンク祭りが発生していたらしい。結果的に僕が先行することに。

眠気はかなり来たが、さっき買ったガムを大量消費しつつなんとかごまかしていた。しかし残り10km位のところでマイクロスリープが来て危険を感じ、バス停を見つけてちょっとだけ横になった。
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あとは来た道を戻るルートで、ゴール。時刻は1:40。

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ブルベカードを提出して、温かいスープなどを頂いた。さて、帰りにまた便乗させていただく予定だったたけさんがDNSでどうしたものかと思っていたのだが、なんとゴール地点で待っていてくださった。大変申し訳ない。

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自転車も泥だらけで車に乗せるのも憚られたのだが、背に腹は代えられず今回も送って頂いてしまった。ありがたや。

家に帰り着いたのは午前3時も大分過ぎた時間。とにかく風呂にだけは入って寝。次の日が休みでよかった。しかし結局翌日もダラダラしているだけで、洗車にはほとんど手が付けられないのであった…

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なお、今回投入した新兵器。ブルベ前日に発売のソニーDSC-TX300V。とりあえずのインプレッションを。

防水、GPS内蔵、ワイヤレス充電、USB給電可能、スマホWi-Fiで画像転送可能、とスペックだけ見るといかにも自転車向けな製品。懸念は、サンプル画像のあまりの荒さと、起動速度、あとタッチスクリーンが静電式なのでグローブつけたままでは押せないこと。

一日使ってみたが、防水性は問題なし。起動も、電池を入れたあと一度起動しておけばあとはスリープ的な状態らしく、今まで使っていたDSC-TX5に比べても遜色なく特に問題無いと感じた。タッチスクリーンは、まあ今回はずっと雨だったので走行中に取り出して撮影することはほとんど無く、微妙な操作もしなかったので問題にはならなかった。TX5も、わざわざタッチスクリーンを操作して撮影することはあまりなかったのだが。

画質だが、今回は雨天であまり光量がなく、晴天時の画像を撮ることが出来なかった。印象としては、TX5のソフトウェア補正による高画質をさらに強力にしてるような感じだが、曇天画像だとTX5にはちょっと負けている気がする。しかし最後のゴール後の写真のような極端に暗い環境で、どうにかしてフラッシュ無しで手ぶれを減らそうとするとTX5以上に強力な補正がかかってくれる。結局、ブログ記事に使うような場合ドットバイドットでそのまま表示することはないし、「誰がどうした」「何がどうなった」という情報が伝わればいいので、十分なんだろうな、と思った。あとは今回ほとんど撮れなかった「綺麗な景色」をどれだけ綺麗に撮れるか。

ただ、画質に関して言えば、iPhone4Sの内蔵カメラが実はかなり優秀で、走行中に撮影が難しいのをどうにかすれば実はこれだけで十分なんじゃないかと思い始めてきている。

あと操作性で一つ気になったのは電源ボタンの位置とズームレバーの位置。電源ボタンが本体上部ほぼ中央にあるので、片手で保持して電源を入れようとすると短い僕の指では微妙に届かない。何回か持ち直す必要がある。あとズームレバーは右上にあるのだが、これも操作しようとすると人差し指を端っこに寄せねばならず、中指と親指の保持力が弱くなってしまう。こういうのはちゃんとテストしてから作っているんだろうか…